Movie by Above Creator. Photo by Porsche.

ポルトガルのナザレに、現地時間の2024年の2/24(土)に到来した数年に一度のセットで100ftオーバーとも言われるXXXLサイズの巨大な波。

いまだかつて人間が踏み入ったことのなかったその未知なる領域を超えたサイズの怪物波を舞台に、ナザレのワールドチャンプであるLucas Chiancaや世界最大の波に乗ったギネス記録保持者であるSebastian Steudtnerをはじめとしたビッグウェイバーたちが繰り広げたその強烈なセッションの模様については、Lucas Chiancaがこの日乗った波が世界最大の波に乗ったギネス記録を更新する可能性があるという記事を通して、すでに2月末にcolorsmagからもお伝えさせて頂きました。

そんな中、この日に現ギネス記録保持者であるSebastian Steudtnerが乗った波が、93.73ft(28.57m)でギネス更新の可能性を秘めていると議論を呼んでいる。

Sebastian Steudtnerは新たにポルシェと協力し、最新ドローン技術を駆使した波のサイズ測定法を用いて今回の自分が乗った波のサイズを算出。

Lucas Chiancaの乗った波ではなく、Sebastian Steudtnerの乗った波こそが新たなるギネス更新に値すると主張している。

しかし、波のサイズの計測方法というものは非常に難しく、例えばハワイアンサイズのスケールであれば波の裏面を対象にサイズを測るものであり、そのほかの国や地域であれば、波の表面となるトップからボトムまでのフェイス部分のサイズを計測するのが主流であったりと、その方法や基準は大きく異なるもの。

世界で統一された波のサイズ計測法の基準というものがないに等しい現状の中で、なおかつ波のどこがボトムであったかを見極めるのはそれぞれの主観やカメラアングルの違いによっても見え方が異なることから、万人が納得するような正確な判断を下すのは非常に難儀であるのが事実である。

Sebastiaon Steudnerがポルシェと共に開発したこの新しい波のサイズ測定法が、従来あった測定法を超越するほど優れた正確性を持ったものなのか否か。

またビッグウェイブ・シーンで新たなる議論がなされているようだ。

いずれにしても歴史を塗り替える1日となった2024年の2/24(土)のナザレで、Lucas ChiancaかSebastian Steudtnerが乗った波のどちらかが新たなるギネス記録を更新することに間違いない。

しかし、今のところはまだ憶測の領域を脱しておらず、その正式な発表を待つのみである。

yoge
サーフィン・プレビュー/吉田憲右著・泉書房、古都鎌倉ミステリー旅/吉田憲右著・コスミック出版など数々の書籍を発行し、2000年にTRANSWORLD SURFの外部スタッフとなったのをきっかけにメディア界に参入。 2001年から2009年10月まで月刊SURFING WORLDの編集部兼カメラマンとして勤務。 その経験と共に、第1回NSA東日本サーフィン選手権大会Jrクラス3位、2年連続THE SURFSKATERS総合チャンプなどテストライダーとして培ってきた経歴を活かし、サーフィンを軸としたスケートボード、スノーボード、ミュージック、アート全般をひとつのコーストカルチャーとしてとらえ、心の赴くままにシャッターを押し、発信し続ける。 >>>出版物 >>>プライベート撮影問い合わせ