【ビッグウェイブ・コンテスト】Nic Von RuppとClement Roseyroが2年連続チーム優勝！WOMENSではJustin Dupontが2連覇！MENSはLucas Chiancaが優勝を果たす！60ft（18m）の巨大なナザレで開催された”TUDOR Nazare Big Wave Challenge”ハイライト

Movie & Photos by WSL. Text by colorsmagyoge.

海のエベレストの異名を持ち、世界一のビッグウェイブで知られるポルトガルのナザレを舞台に、クリーンなオフショアの最大セットで60ft（18m）という巨大な波が押し寄せるエクストリーム・コンディションに恵まれた現地時間と日本時間の12/13（土）に開催されたWSL主催のビッグウェイブ・ツアー”TUDOR Nazare Big Wave Challenge”が無事終了となった。

早朝の濃霧と停電というハプニングに見舞われたことから、本来ならば各9チームがラウンド1、ラウンド2と2ヒートずつ行なう予定だったが、ナザレでのWSL主催コンテスト史上におけるベストコンディションの中で行なわれたラウンド1のみが消化され、そのトータルスコアを対象に全スケジュールを無事終えることとなった。

そんな中、Nic Von RuppとClement Roseyroが2年連続チーム優勝！

WOMENSでも昨年の優勝者であるJustin Dupontが2年連続優勝を飾り、MENSにおいては最もディープなセクションへ攻め込む狂気のチャージを魅せて8.00pt×2=16.00pt（この大会ではベストシングルスコアを2倍にしてトータルスコアに加算する大会形式を採用）と7.60ptでトータルスコア13.60ptをマークしたLucas Chiancaが優勝を果たした！

地元ポルトガルのヒーローNic Von RuppとClement Roseyroがベストチーム2連覇！

ローカルナレッジを活かした波のチョイスとギリギリを攻めるライン取りで、今大会において並外れたパフォーマンスを魅せつけ、見事ベストチーム・パフォーマンス2連覇を果たした地元ポルトガルのヒーローNic Von Ruppとフランス出身のClement Roseyroチーム。

彼らはこの日の狂気と化した海と最も調和し、その日最高の波を選び抜き、圧倒的なパフォーマンスを披露した。

「本当にクレイジーな一日でした」

Clement Roseyroは言った。

「Nicも僕も最高の波を数本掴むことができました。そして何よりみんな無事です。本当に最高の一日です！」

そんなClement RoseyroはチームメイトのNic Von Ruppをベストなポジションから特大セットにトゥインさせた。

Nic Von Ruppは命知らずのフェイドターンから大爆発するホワイトウォーターに粉砕されるギリギリのラインを駆け抜ける鳥肌全開のライディングで今大会におけるベストシングルスコアとなる8.33pt×2=16.66ptを叩き出し、さらにバックアップに6.80ptをまとめ上げた。

それはまさに彼らのチームワークの良さが生んだ賜物と言えた。

「Clement Roseyroは素晴らしいサーファーです」

Nic Von Ruppは語った。

「彼はまだ2年前にシーンに出てきたばかりの若手サーファーですが、すでにトップクラスの実力を持っています。ここに集まったギャラリーの人数の多さを見てください。ナザレは最高の瞬間を迎えています。観客、イベント、コンテスト、そしてLucas ChiancaやPedro Scoobyといった素晴らしいサーファーだけでなく、このイベントに参加していないサーファーたちもいます。この場にいられることを本当に誇りに思います。そして、再び優勝できたことは、まさに最高の喜びです。」

最も危険でディープなセクションを攻めたLucas ChiancaがMENSベストパフォーマンスで優勝！

ナザレの大会では複数回の優勝経験を持つ世界指折りのビッグウェイバーLucas Chiancaは、この日最も危険でディープなセクションを攻め、死を連想させるヘヴィーなワイプアウトに2回も見舞われながらも、極限のコンディション下におけるその勇敢なコミットメントこそが今大会最高のハイライトとなった。

「本当に辛い瞬間でした」

Lucas Chiancaは語った。

「人生で最悪と言えるひどいワイプアウトの一つでした。岩がすぐ目の前という危険な状況で自分の危険をかえりみず助けに来てくれたSebastian Steudtner（現時点でナザレで最も巨大な86ft、26.21mの波に乗ったギネス記録の保持者）に感謝します。彼は今日、私の命を救ってくれました。今日は本当に危険なスタートでしたが、私たちはベストを尽くしました。相棒のPedro Scoobyが最高のライディングを披露してくれて、私も彼に最高のライディングを披露することができました。最高のショーを演出してくれたナザレと、このイベントを実現させてくれたWSLに感謝します。」

ママとなって復帰したJustin Dupontが2年連続でWOMENS優勝！

ママとなって再びシーンに復帰を果たした今年2月に開催された前回の今大会に続き、Justin Dupontが2度目のWOMENSベストパフォーマンス賞を獲得した。

ナザレに家族と滞在するJustin Dupontは、WSL主催のナザレ・コンテスト史上最大級の波となった今大会においても巨大な波を掴み、スタイリッシュに乗りこなして魅せた。

「クレイジーな一日でした。優勝できて本当に嬉しいです」

Justin Dupontは語った。

「相棒のEric Rebiereには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。彼は最高のトゥイン・ドライバーです。そしてもちろんFredにも感謝します。セーフティチーム、そして楽しい一日を演出してくれたナザレにも感謝します。」

「私たちはこのイベントを最大級のうねりの中で開催できるチャンスに恵まれ、選手たちはその挑戦に応え、最高の波で競い合うことができました。素晴らしいパフォーマンスが披露された一日となりました」

WSL EMEAプレジデントのFrancisco Spinolaは言った。

「停電という技術的な問題と日照不足による濃霧のため、ラウンド1のみでイベントを終了せざるを得ませんでしたが、競技の公正性を損なうことなく、そして何より参加するサーファーたちの安全のために最善の判断を下す必要があった中で、私たちにとっての最も重要な勝利は、すべてのサーファーが無事にアスリートエリアに戻ってきてくれたことに尽きます。そして、非常に荒れたコンディションの中、まさにそれを実現することができました。素晴らしい一日となりました。出場者の皆さん、おめでとうございます。」

さらなる詳細、大会のリプレイは下記リンクよりWSLオフィシャルサイトをチェック！

>>WSLオフィシャルサイト