Movie by WSL. Photos by colorsmagyoge.


Lower Trestles.

 

世界一プログレッシブな波と評されるカリフォルニアのロウワー・トラッセルズを会場に、日本時間の9/14(木)、現地時間の9/13(水)に行われたCT第8戦”HURLEY PRO at Trestles”のWOMENSラウンド3とMENSラウンド3の全ヒートを消化。

注目の大原洋人はラウンド3のヒート7でワールドチャンプのJohn John Florenceと対戦。


John John Florence.

 

結論から言うと、やっぱりJohn John Florenceは圧倒的に上手かった。

でもひとつ言えるのは、大原洋人にはうまくヒートを運べれば、十分に勝てる力を持っていると感じた。

今回のJohn John Florenceとのヒートは、1本目の波からJohn John Florenceがバックサイド・エアリバースを1発目に交えたライディングでいきなりエクセレント・スコアとなる9.27ptをスコアするなど、John John Florenceの先手必勝の作戦が功を奏した。

大原洋人が7.00ptをスコアした1本目の波のすぐ裏の波に乗っていたにも関わらず、プルアウトした直後にフルパドルで沖に向かい、パドルバトルで圧倒的な差を見せつけながら再度優先権を獲得するなど、John John Florenceも全然手加減なしといった感じで、さすがにOwen Wrightを倒した大原洋人、あなどるべからずと思っていたに違いないと思う。

それは同時にもしかしたら自分が負ける危険性があることをJohn Johnが感じていたということで、そう考えれば、大原洋人が勝てる可能性はゼロじゃなかったと言えるだろう。


Hiroto Ohhara.

 

とにかく勝つことはできなかったが今後の成長につながる素晴らしい経験となったに違いない。

大原洋人の今後のさらなる成長と活躍に期待したい!!

GO Hiroto!!!

 

さらにヒート10でMick Fanningと対戦し、見事な試合運びとサーフィンでMickを下したはずのカノア五十嵐だったが、今大会から採用された新しいパドリングにおけるプライオリティー・ルールをジャッジが見逃していたということで、再試合する運びとなった。


Kanoa Igarashi.

 

新ルール採用以前は、ヒート開始直後の両選手がプライオリティーを持たない状況において、最初にどちらかの選手が波をつかんでからもう片方の選手にプライオリティーが与えられていたが、新ルールは、ヒートスタート直後でどちらの選手もプライオリティーを持たない状況で、どちらかの選手が最初に波に乗るそぶりを見せて途中でやめた場合、それだけでもう片方の選手にプライオリティーが移るというもの。


Mick Fanning.

 

わかりやすく言えば、優先権を持つ選手が一回波に乗ろうとしたら、それだけでプライオリティーがもう片方の選手に移るというルールがヒート開始早々から適用されるようになったということで、今回のカノア五十嵐とMick Fanningのヒートではカノアがエクセレントを叩き出した1本目の波を掴む前にカノアが一度波に乗るそぶりを見せてやめたので、本当はその時点でMick Fanningにプライオリティーが移るはずだったのではという理由で再試合となったのである。

はっきり言って単なるジャッジミスが原因で、Mick Fanningからしてみれば最高だが、カノア五十嵐からしてみたら最悪であるに違いない。

しかしながら、そんなこと言っても何にもならないので、カノア五十嵐にはもう一度Mick Fanningを倒してもらいたい!!

Go Kanoa!!

負けてしまった大原洋人、再試合となってしまったカノア五十嵐、何れにしても世界の檜舞台でサムライたちが素晴らしいサーフィンを見せてくれた!!

ということで、日本時間の9/15(金)深夜からスタート予定のCT第8戦”HURLEY PRO at Trestes”をお見逃しなく!!

 

 

 

 

 

yoge
サーフィン・プレビュー/吉田憲右著・泉書房、古都鎌倉ミステリー旅/吉田憲右著・コスミック出版など数々の書籍を発行し、2000年にTRANSWORLD SURFの外部スタッフとなったのをきっかけにメディア界に参入。 2001年から2009年10月まで月刊SURFING WORLDの編集部兼カメラマンとして勤務。 その経験と共に、第1回NSA東日本サーフィン選手権大会Jrクラス3位、2年連続THE SURFSKATERS総合チャンプなどテストライダーとして培ってきた経歴を活かし、サーフィンを軸としたスケートボード、スノーボード、ミュージック、アート全般をひとつのコーストカルチャーとしてとらえ、心の赴くままにシャッターを押し、発信し続ける。 >>>出版物 >>>プライベート撮影問い合わせ