Text by yy. Photos & Edited by colorsmagyoge.

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Ellis Ericson @ SSJ WestSide of Shonan “Sunflower Japan Tour 2014 Spring”.

 

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情報が多様化した現在のサーフシーンにおいて

世界に潜むアンダーグラウンドヒーローや

コアカルチャーに対して、

一昔前よりはずっと簡単に情報にアクセスして

その情報を知り得ることが出来る様になった。

それでもまだ世界中には人知れず、

沢山のアンダーグラウンドヒーローや

コアカルチャーを継承し続ける人々が存在する。

先頃日本を訪れたEllis Ericsonも

数年前までは、正しく知る人のみぞ知る

生粋のオージースピリッツを継承する

フリーサーファー兼シェイパーであった。

近年はバリと地元バイロンベイに拠点を置き、

RVCAやRAENから発信される映像から見られる様に、

往年のテリー・フィッジェラルドを彷彿させる

パワフルターンが玄人好みのマニア達を唸らせ、

また自身の乗るボードは全て自分で削るという

更にマニア好みなポリシーとスタイルが拍車をかけて、

彼をカルチャー系サーフシーンの

センターステージへと押し上げている。

今回は、そんなEllis Ericsonの

来日ツアー2014初春  Vol.1をお届けしたい。 

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Ellis Ericson.

 

 

そもそも、今回の来日は時を遡ること数ヶ月前。

ハワイでのRVCAハウスでの何気ない会話、

「今度、日本に行きたいな、もし行ったらサーフィンしようぜ! 」

が全ての始まりだった。

そんなカジュアルな会話など

すっかり記憶の片隅へと追いやられてしまった3月のある日。

Ellisからメールが来た。

「行けるぜ日本へ。ニューヨークで俺の板を取り扱うお店が、日本でお店をオープンするらしいから、納品ついでに寄るよ。」

ん?

ニューヨーク?

サーフショップ?

日本でオープン?

最初今ひとつ理解できなかったが、

メールにあるサーフショップの名前と

日本でのオープン場所を見てビックリ!

“Pilgrim Surf+Supply” と“BEAMS”。

ニューヨーク・サーフシーンの代表と

日本のファッションとカルチャーを牽引してきた双方が

東京の原宿にて期間限定ストアをオープンするという、

聞いただけでもかなりのビッグプロジェクトな様相が伺えたが、

当の本人はそんな名前は、どこ吹く風。

ただ純粋に日本にを訪れる切っ掛けがあることに

ストークしている感じのメールだった。

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Ellis Ericson. Photo by yy.

 

 

デジタルな世界でも、

結局人間関係はアナログなもの。

少ないメールでのやり取りの中で

本当に空港にいるのかな?っと一抹の不安の中で、

ボードバックと満面のひまわりの様な

スマイルでEllisは我々の前に登場した。

3月初旬の関東はまだまだ、冬の影が色濃く残り、

彼のバリ経由の軽装では凍える程ではあったが、

不満をいう事無く、街、海、風、歴史、人々、文化へ

深く興味を示し質問を繰り返した。

元々、大きなプランで計画していなかった今回の旅。

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Ellis & Shorock Miyauchi @ Trimoff shonan.

 

 

Ellisも特にたいして急ぐ気配もなく、

運良く波があればサーフィンしたいな程度で、

もし希望があるとすれば、

日本の工場でシェイプをしてみたいなっという程度であった。

日本を代表するロガーでもある宮内 “Shorock” 謙至が運営する

Trim Offを訪ねたり、

滞在中の快適な場所を提供してくれた

藤沢8Hotel界隈をクルーズしたりと、

全てを流れに身を任せる感じではあったが、

タイミング良く、日本を代表するボードメーカーであり

ファクトリーでもあるROCKDANCEの添田智博氏と連絡がつき

急遽、湘南の西に鎮座する

日本が誇るクラフトマンたちが集結するSSJ(Soeda Surfboard Japan※RockDance surfboards)

の工場を訪問した。

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Tomohiro Soeda & Ellis Ericson.

 

 

そのすべては、3/14(金)に

原宿のBEAMSで行なわれた

ニューヨークにあるサーフショップ”Pilgrim Surf+Supply”の

東京原宿BEAMSでのオープニング・パーティーのためである。

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Factory Of SSJ @ West Side Of Shonan.

 

 

グラスファクトリーのMASTERWORKSに加え、

いくつかのシェイプルームや

RockDanceをはじめとしたボードメーカーから成り立つ

SSJの説明は、日本でサーフィンを長くする人々なら

誰もが知っているであろう

日本一のサーフボード・ファクトリーとして

もはや説明不要だと思うが、

日本一流のファクトリーを初めて見るEllisにとって

それは充分興味に値するものであった。

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SSJが誇るそのクオリティーの高さは、

Ellisのシェイパー魂に火を付けるのに充分であり、

その仕上げの質の高さを見て、今回の納品用に持参した

「バリでラミネイトした自分のボードをもう一度ここで削り直したい。自分の削る板を、この工場で働く日本の職人たちの手で仕上げてもらい、国境を越えて接点を持ちたい」

と、言い出したのだった。

すでに持参したバリで仕上げたボードを、あえて再度、

国内でシェイプを試みるという手間をかけてでも、

Made In JapanであるSSJのクオリティーで仕上げた

自分のボードを、今回の原宿BEAMSで行なわれる

ニューヨークのPilgrim Surf+Supplyの

オープニングパーティーで披露したい、

という強いEllisの情熱を汲み取った

ROCKDANCE添田智博とMASTARSWORKSの由利篤史は、

そんなEllisの心意気ひとつで、

不可能に近い今回のEllisのお願いを快諾してくれた。

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Atsushi Yuri.

 

 

しかし、現実的に5本のボードを

たった一日半で仕上げることができるのか!?

が、しかし、

そこはさすが日本が誇るクラフトマン由利篤史氏。

仕事が始まれば、そこからは早かった。

SSJが誇るクラフトマンは、

僅か一日半という短い期間の中で、

Ellisがシェイプした5本ものボードを、

職人の技術といった面でEllisが唸るほどの仕事の質の高さと早さで

いとも簡単に仕上げてしまったのだった。

 

第三者の目線からしても、

今回の偶然と突然のタイミングが発生させた今回の無理な依頼を

とてつもなく限られた時間で、想像以上の最終形で

しっかりと納品することが出来る由利さんの技術、

そして、日本人が持つ高い技術と職人魂に

Ellisは勿論のこと、同じ日本人でもある自分も感激し、

同じ民族であることが誇りと思えるほどの出来事であった。

 

自分の板が日本で削れる。

そしてそれを仕上げる人の技術が、

世界の他の場所よりも高いクオリティーである。

そんな出来事に感銘したEllisは、

良い流れを呼び込むがの如く、

決して無理をせずその後も滞在をエンジョイし、

そして、そんな良い流れは、遂にはEllisに、

湘南の春一番による無人のソリッド・ブレイクを届けたのだった。

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Ellis Ericson @ Kamakura.

 

 

当日のセッションの全体的な模様は

すでににColorsmagにてリポートされているが、

>>【西高東低愛好会】もへ字セッション

当日のEllisのサーフィンも

決して自然に与えられた流れに逆らうことなく、

前日に友人となったRVCAメンバーでもある

「鵠」の吉田康平や中浦”JET”章と共に、

流れるようなラインとソリッドなターンをミックスした

オリジナルなサーフィンを存分に披露してくれたのだった。

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Above : Ellis Ericson. Below : Akira”JET”Nakaura.

 

 

“Let it be”.

事前に大きな打ち合せもプランも無く、

決して大きなプロモーションでも無く、

全て流れに身を任せた形となった今回のEllisの旅。

一つ一つの出会いと、良い気の流れを積み重なり、

気付いてみたらEllisはすっかり日本に魅了されていた。

やがて今回の来日の旅も大きな節目に差し掛かり、

Ellisは、彼の内に抱いていた今回の来日に対する想いを、

少しづつ語り始めた。

旅も残り僅か数日となった3/14(金)。

東京のPilgrim Surf+Supply@BEAMSへと板を持参しつつ、

旅もいよいよ最終へ向い始めた。

いったい、Ellisがそのうちに秘めた、

今回の来日ツアーにあたる日本への思いとは!?

 

 

To be continued Part 2…..

 

 

 

 

yoge
サーフィン・プレビュー/吉田憲右著・泉書房、古都鎌倉ミステリー旅/吉田憲右著・コスミック出版など数々の書籍を発行し、2000年にTRANSWORLD SURFの外部スタッフとなったのをきっかけにメディア界に参入。 2001年から2009年10月まで月刊SURFING WORLDの編集部兼カメラマンとして勤務。 その経験と共に、第1回NSA東日本サーフィン選手権大会Jrクラス3位、2年連続THE SURFSKATERS総合チャンプなどテストライダーとして培ってきた経歴を活かし、サーフィンを軸としたスケートボード、スノーボード、ミュージック、アート全般をひとつのコーストカルチャーとしてとらえ、心の赴くままにシャッターを押し、発信し続ける。 >>>出版物 >>>プライベート撮影問い合わせ