Photos & Text by colorsmagyoge.

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夜通し車を走らせ、陽が出る頃には目的地に到着。

いくつかのポイントをチェックするが、

予想に反してオンショアを喰らったジャンクコンディション。

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いつもこのエリアを訪れた際にはお世話になる

守源旅館の守山倫明さんにご挨拶をしに行くと、

「まだ波はダメだと思うから風が弱まるまでゆっくり休んで行きなさい」

というお言葉を頂き、そのお言葉に甘えて

風が緩んできそうなお昼くらいまで守源旅館にて待機することに。

本当にいつも優しく迎えて頂き、ありがとうございます。

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Keito Matsuoka.

 

こたつに入りつつ順番で檜風呂に入り、

身体が暖まったところで、いざ2回目の波チェックへ。

その途中、守山さんと同様、

このエリアでサーフィンをするときはいつもお世話になっている

ロクさんこと今井克義さんのところへご挨拶へお伺いすると、

その足で気になるあそこのブレイクをチェックしに行こうということに。

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Keito Matsuoka & Katsuyoshi”Roku-san”Imai. 

 

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波はまだまだジャンクなままであったが、

時折入るセットはダブルオーバーくらいは余裕でありそうで、

きれいにリーフの棚にヒットする波は

オンショアの風にも負けず、面の固そうな巨大バレルを形成し、

チューブを追い求めてきた松岡慧斗と越後将平の2名の心を誘うには

充分なほどのスピッツを吹き出していた。

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Shohei Echigo.

 

決してベストなコンディションとは言えなかったが、

このまま風が緩むと同時にサイズダウンして行くという

最悪のパターンも想定し、今回、この旅に同行してくれた

水中撮影を得意とするフォト&ビデオグラファーしみず たかふみと共に

迷わずパドルアウトすることに。

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Takafumi Shimizu.

 

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実際に人が海に入ってみると、

まさに波はダブルオーバーを超える怪物波であり、

海が荒れている分、潮の動きも激しく、

なかなか良い波を掴むのが難しいワイルド・サバイブな

コンディションであることがさらに明らかとなった。

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そんななか、昨年末にここを訪れて以来、

ここの波がやりたくてやりたくて仕方がなかった

日本屈指のチューブマスター松岡慧斗は、

恐れ知らずのバックサイドアタックを繰り返す。

ここの波がたつ度にその姿を見続けてきたロクさんこと今井さんにして

「今回はジャンクで全然良くない」

と言わしめるこのコンディションにおいても

日本指折りのバックサイド・チューブのスキルを持つ松岡らしい

スタイリッシュかつフォトジェニックなライディングを連発する。

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Keito Matsuoka.

 

が、やはり波の面はガタつき、想像以上に展開も早く、

このライディングではチューブの出口付近で巻き上げられてしまい、

まさかのワイプアウトを強いられ、

恐ろしくも浅い海底のリーフに身体を強打。

陸で見ている感じではそんなことすら気づかせない様子で

再びパドルアウトしていった松岡だったが、

海から上がってきた後の話しでは、

「最初にリーフに手をつけてなかったらかなりヤバかったと思います」

と、その危険な体験を振り返った。

タヒチのチョープーでも素晴らしいライディングを魅せてしまう

松岡のスキルを持ってしても手強く、常に危険と隣り合わせなのが

ここのブレイクの知られざる恐ろしい姿と言って過言ではないだろう。

 

colorsmag的日本一のビーチブレイク仙台新港に育まれた松岡慧斗の

地元の直系の大先輩プロサーファーにあたり、

偶然にも松岡同様、現在は湘南の茅ヶ崎に拠点を置く越後将平は、

以前からここの波が気になっていたらしく、

数年越しであった念願のこの波を初めて体感。

ここの波のあまりのその掘れっぷりに、

徐々に慣れるかのように数本の波をキャッチ。

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Shohei Echigo.

 

セッションの後半にはクリーンセットを掴み、

さすが日本一のビーチブレイク育ちと言わざるを得ない

見事なバレルをメイクしてみせた。

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Shohei Echigo.

 

この一本を決めた越後将平が海から上がって来ると

アウトには松岡ひとりだけがラインナップする状況となった。

すでにセッション開始から3時間ほど経過しており、

陽もかなり傾きはじめていた。

そんななか松岡が特大セットにテイクオフ。

その波は、いままでスルーしていたひとつ沖の棚にヒットして

ダブルアップする波で、グーフィーでなく、

レギュラーのチューブを形成。

見事この日一番と言えるスピッツアウト・チューブをメイクしてみせた!

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Keito Matsuoka.

 

これにて熱いセッションは無事に終了。

波のサイズはダウンする気配をみせず、

一日を通してダブルオーバーサイズをキープしていたことから

翌朝もある程度残ることが予想された。

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果たして、明日の波はいかに!?

またしても想像を遥かに超える素晴らしい波と人と出会うことを

このときはまだ誰ひとりとして知る由もなかった。

一生滑走!!!

 

 

yoge
サーフィン・プレビュー/吉田憲右著・泉書房、古都鎌倉ミステリー旅/吉田憲右著・コスミック出版など数々の書籍を発行し、2000年にTRANSWORLD SURFの外部スタッフとなったのをきっかけにメディア界に参入。 2001年から2009年10月まで月刊SURFING WORLDの編集部兼カメラマンとして勤務。 その経験と共に、第1回NSA東日本サーフィン選手権大会Jrクラス3位、2年連続THE SURFSKATERS総合チャンプなどテストライダーとして培ってきた経歴を活かし、サーフィンを軸としたスケートボード、スノーボード、ミュージック、アート全般をひとつのコーストカルチャーとしてとらえ、心の赴くままにシャッターを押し、発信し続ける。 >>>出版物 >>>プライベート撮影問い合わせ