Photo&commented by Naki.  Text by colorsmagyoge.

俺はもともとカリフォルニアで
サーフボードのエージェントっていう、
カリフォルニアのメーカーと日本の業者との仲介役的な
仕事をやっていたんだけど、カウアイ島に引っ越すにあたって、
カリフォルニアの現場にいられなくなるから、
そういうことができなくなっちゃうな、というのがあった。

そこでひらめいたのがオンラインを活かした
現在のNaki surfの形で、
そうすればいくらでも自分から情報を発信できて、
お客様とも直接やりとりができるかな、
と思ったのがこれをスタートさせたきっかけだったんだ。

それに付け加えると、
Naki surfを立ち上げる以前から
自分はサーフボードのエージェントをやっていたので、
サーフボードの知識に関してはかなり詳しいわけだし、
それにシェイパーに対してもNOなことはNOとしっかり言いながら
つきあっているから、より日本人、日本波にふさわしいモデルを
的確に供給することもできる。

それに最近ではもう聞き飽きた言葉ではあるけど、
“ソウル”を大切にしたいというのがあって、
それはテクニックのHow toではない部分で、
ソウルを一番大切にしてサーフィンを伝えて行きたいと思っているんだ。
How toだと、
上手にできない人はそこですぐやめちゃう確率が高いでしょ。
そんなことよりも、もっと自由に波に乗ることが大切で、
とにかくその方がより多くの人に、より長くサーフィンを
続けていってもらえることができるんじゃないかな、
と思っています。

だから自分のブログでは
その”ソウル”の部分をテーマに書かせてもらっていて、
最近では、手元にあるものだけでいいからサーフィンを楽しもう、
ということでフィンのサイズや形を変えたり、
ミニノーズライダーにグニャリフィンの設定だったりと、
これからもより楽しいサーフィンをお伝えして行けたらな、
と思ってます。

どうぞよろしくお願いします。

by naki

これは数年前の話し。
鵠沼にあるスケートパークで顔見知り何人かとSK8していたら、
見知らぬ初心者スケーターがそのセッションに混じってきた
ことがありました。
最初は僕らのセッションを眺めながら
入りずらそうにしていたのですが、
そのうちスキを見てランページに入り始め、
サーフィンでいうテイクオフと同じ、ドロップの練習を開始。
が、一発目から見事かつ強烈なワイプアウトを披露。
そのまま自分たちの順番通り滑走を続ける僕らと、
順番が回って来る度にハードなワイプアウトを繰り返す
初心者スケーター。
が、そのうち僕らも、
「もっと前足踏み込むんだよ」
「肩の力を抜け!リラックス、リラックス!!」
と、アドバイスを送りつつも、
その後も、初心者スケーターは痛々しいワイプアウトを連発。
それでも
「行ける行ける!」
「次、次! 集中!!!」
「今日はドロップを持ち帰りでしょ~」
と、タチの悪いスケーターである僕らにさらにあおられ、
再びプラットホームに上がってくる初心者スケーター。
よく見れば、最初は真っ白だったロンTの袖や背中が、
度重なるワイプアウトのお陰で真っ黒になっていた。
真剣な目つきで、再びドロップ。
と、次の瞬間、
「おおお~~ッ!!!」
「イェ~~イッ!!!」
僕らは大声や奇声を上げながら、
超興奮気味でSK8のデッキをコーピングに
バンバンと叩き付けていた。
初心者スケーターが、
見事ドロップをメイクしたのである。
この日、僕らのなかの誰かが決めたどんな大技よりも、
このときのドロップメイクが盛り上がったことは言うまでもない。
まさに横乗りはスキルやテクニックでなく、
ソウル、そしてハートなんだな、
と思い知った瞬間でありました。
まさに楽しんでこその横乗り。
サーフィンを長く続けてきた人も、そうでない人も、
既存のテクニックや固定観念から頭を解放して、
もっともっと自由にサーフィンすることが大切なのかも知れませんね。
そうやってサーフィンに対する考え方を一度リセットしてみて初めて、
サーフィンの見え方や自分が選ぶサーフボードの形なども
今までとはまた違った風に見えてくるのではないでしょうか。

colorsmagyoge.

yoge
サーフィン・プレビュー/吉田憲右著・泉書房、古都鎌倉ミステリー旅/吉田憲右著・コスミック出版など数々の書籍を発行し、2000年にTRANSWORLD SURFの外部スタッフとなったのをきっかけにメディア界に参入。 2001年から2009年10月まで月刊SURFING WORLDの編集部兼カメラマンとして勤務。 その経験と共に、第1回NSA東日本サーフィン選手権大会Jrクラス3位、2年連続THE SURFSKATERS総合チャンプなどテストライダーとして培ってきた経歴を活かし、サーフィンを軸としたスケートボード、スノーボード、ミュージック、アート全般をひとつのコーストカルチャーとしてとらえ、心の赴くままにシャッターを押し、発信し続ける。 >>>出版物 >>>プライベート撮影問い合わせ