Photos & Text by colorsmagyoge.

 

午前中の1ラウンドを終えてみると、辻裕次郎のBEACH HOUSEがちょうどこの日3周年を迎えたことを知り、波に合わせて旅の日程を組んだ今回のMINIロードトリップが、偶然か必然か、このタイミングと合致したことに不思議な縁を感じずにはいられなかった。


Yujiro Tsuji & Akira”JET”Nakaura.

 

昼食を済ませると、夕方の上げこみを狙って早めに海へ。

予想以上にサイズダウンしていたが、波はシェイプされて形が整って来ていた。

コンパクトながらパーフェクトなライトでのセッションがスタート!

 

波チェックで偶然遭遇した中山徳彦プロ。

NGR surfboardsのシェイプも手がけ、全国に多くのファンとリピーターを抱える人気シェイパーとしても活躍する。


Norihiko”Match”Nakayama.

 

このブレイクから自転車で来れる距離に住む西修司もこのセッションに登場。

スタイリッシュなバックサイドサーフィンが炸裂していた。


Shuji Nishi.

 

隙あらば飛翔するエアリストJETこと中浦章。

コンテストからは一線を画すフリーサーファーとして自分を自由に表現し続けた結果、今シーズンよりBMWのMINIからサポートを受けるという、プロサーファーなら誰もが羨む境遇を手にいれた。

日本では数少ない本物のフリーサーファーと言って過言ではない存在である。


Akira”JET”Nakaura.

 

言わずと知れたVOLCOMチームを代表するトッププロライダー辻裕次郎。

見ていて決して飽きることのないエンターテイメント性の高いそのスタイルが光る。

BEACH HOUSE3周年、おめでとう!


Yujiro Tsuji.

 

無人のインサイドピークのコンパクトなチューブ波に狙いを定めて入水してきたのは林健太。

チューブ、エア、エアリバースともはやできない技はないのではないかというくらい高いメイク率であらゆる技をメイクするそのずば抜けたスキルには、いつ見ても脱帽せざるを得ない。

この夕方のセッションでも素晴らしいライディングを連発してくれた。


Kenta Hayashi. Landshot by Chihiro Yoshinaga.

 

そんなスーパーセッションが日常的に繰り広げられるこのエリアで、次世代キッズサーファーたちも元気あふれるサーフィンを披露していた。

近い将来、辻裕次郎や林健太のような若手プロサーファーがまたこのエリアから輩出されることは間違い無いだろう。

そういう意味でこのエリアは、日本のサーフィンにおける重要な役割を果たしている数少ないエリアのひとつだと言って過言ではない。


459 DA KIDS surfer.

 

林健太がテールからボードを真っ二つに折ってしまったところでセッションは終了。

黄昏時にサイズダウンしていく波を眺めながら、この日1日のセッションの余韻に浸る辻裕次郎、林健太、中浦章たち。

「明日も波残るかな」

「きっと残るでしょ」

明日は明日の風が吹く。

 

この日の夜は、平日にも関わらず花火とお祭りがあるというので辻裕次郎の実家がある漁村へ。

夜空を彩る花火に心奪われつつ、金魚すくい、射的、くじ引き、たこ焼き、お好み焼き、焼きそば、カステラ、綿菓子などの出店が並ぶわずか数十メートルに及ぶ通りをひとり歩を進めてみる。

見知らぬ人混みに紛れ込み、非日常的なお祭りという空間の中にいると、なぜかそこにいるはずのない自分の家族の姿が見えるような錯覚に陥った。

 

 

辻裕次郎のBEACH HOUSEの3周年、漁村でのお祭りと花火、そして最高の波。

不思議な縁を感じずにはいられないグッドバイブスに包まれた素晴らしい1日となった。

果たして、翌日の波はいかに!?

明日公開予定のMINIロードトリップ vol.3の方もお楽しみに!

 

>>【波を求めて】ゴールデンウィーク明けのMINIロードトリップ vol.1

 

 

yoge
サーフィン・プレビュー/吉田憲右著・泉書房、古都鎌倉ミステリー旅/吉田憲右著・コスミック出版など数々の書籍を発行し、2000年にTRANSWORLD SURFの外部スタッフとなったのをきっかけにメディア界に参入。 2001年から2009年10月まで月刊SURFING WORLDの編集部兼カメラマンとして勤務。 その経験と共に、第1回NSA東日本サーフィン選手権大会Jrクラス3位、2年連続THE SURFSKATERS総合チャンプなどテストライダーとして培ってきた経歴を活かし、サーフィンを軸としたスケートボード、スノーボード、ミュージック、アート全般をひとつのコーストカルチャーとしてとらえ、心の赴くままにシャッターを押し、発信し続ける。 >>>出版物 >>>プライベート撮影問い合わせ